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意外と知られていない歯の役割

歯の働きでいちばん大切なのは、食べ物を噛み砕き、消化しやすい形にすることです。
そのために、『歯は単なる道具だから、古くなったり痛んだりすれば、取り替えればいい。年をとれば、歯は自然と悪くなり、抜けていくのは当然だし、入れ歯を入れればいい』と考えがちです。

確かに、歯は噛むための大切な道具です。しかし、歯の役割はそれだけではありません。

言葉をしゃべるという、人間にとって重要なコミュニケーションにおいて、歯は欠かせない役割を担っています。
歯が欠けたり、なかったりすると、発音がはっきりせず、言葉が伝わりにくくなります。

次の図表で示した部分は、『母音の三角形』といって、口の中で言葉の基本要素である『a』『i』『u』という音をつくる場所です。




この母音を出すところに何かが入ったり、口の中が狭くなったりすると、発音が悪くなります。

母音ですから、すべての言葉に影響が出るといってもいいでしょう。
入れ歯が、その障害の典型です。

入れ歯の歯の部分を支えているところが薄く、ぴったり張り付いていればまだいいのですが、厚いと母音の三角形に障害が起こります。
入れ歯を入れると発音がしにくくなるのはこのような理由があるのです。

また、運動面でも、歯は体のバランスをとったり、運動するときにも重要な役割を果たしています。

歯は単なる噛むための道具と考え、自分の歯を失う、入れ歯になるということをあまり切実な問題として考えない人が多いのは、歯が噛むこと以外にどんなに体にとって重要な働きをしているかを知らないからです。

全身的な健康を保つ意味でも、自分の歯をいつまでも持ち続け、食事の時にはしっかり咀嚼することが大切なのです。









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